「地域の“つぶやき”から始まる、つながり再発見座談会」レポート
夏号・特集
「地域の“つぶやき”から始まる、つながり再発見座談会」レポート
― まちの“つぶやき”が、新しい“つながりの芽”に ―
協働プラザでは、地域活動の担い手育成を目的として、「コミュニティナース(CN)」の育成と活動支援を行っています。CNは医療分野に限定せず、地域で人と人をつなぎ、困りごとを「できた!」に変えるサポートを行っています。この座談会では、昨年度、市主催の『町内会「課題解決」のためのお役立ち講演会』でパネラーを務められた現町会長、前町会長・区長をお招きして、コミュニティナースの皆さんと一緒に、町内会活動についてお聞きしながら、改めて“つながり”について語り合っていただきました。
●座談会の主なメンバー

※座談会は、協働プラザ事業「いぬやまみらいテーブル」企画として開催。テーマに興味を持たれた方の当日参加もあり、にぎわいました!
●町内の「ほっとする瞬間」・「ほっとできる場所」
和田さん(前町会長):「昨年度初めて町会長をしましたが、以前は地域の人を全然知らなかったんです。でも、町会長をさせてもらうと皆さんが声をかけてくれるし、こちらからも声がかけやすくなりました。ゴミ出しの時などに声をかけ合う、そういうちょっとした会話がほっとする瞬間ですね。」
岡田さん(CN):「私もです。ゴミを捨てに行く時に、普段は接することが少ない人たちと、少しの時間でも何気ない話ができると、ほっとしますね。」
村元さん(現町会長):「町会長3年目です。町内でコーヒーサロンのような場はあっても、町内の人全員が対象になる「ほっとできる場所」がないんですよ。子育て中のパパやママ、子どもが来れる場が残念ながらないですね。」
岩井さん(現町会長):「町会長4年目になります。例えば居酒屋のような場所は大人同士で集まれますが、子どもや赤ちゃんを交えてというわけにはいきませんし。世代を問わず、積極的に集まれる場所というのは、実際難しいですよね。」

●若い世代が地域とつながるきっかけ
村元さん(現町会長):「去年の12月に、町内で餅つき大会をやったんですよ。準備は大変でしたが、参加者70人のうち、半数近い34人が子どもと親世代でびっくりしました。今まで町内行事は高齢者ばかりだったので、こんなに子どもがいるのかと!子ども向けの催しが、親の参加につながる成果が得られました。」
奥村さん(前区長):「昨年度初めて区長をしましたが、コロナ禍ぶりに地区のお祭りを復活させました。移住者や若い世代の参加が目を引きましたね。SNSを使った情報発信で協力者を集め、企画・運営にも関わってくれたので、従来の世代では考えられないような集客力がありました。この力を生かさないわけにはいかないと思い、若い人たちには、次年度も引き続き助けてやってね、という話をしました。」
●多世代参加・交流のアイデア
岩井さん(現町会長):「地区でのお祭りは、住民にとって大きなエネルギーを必要とします。そのため、例えば「ご自宅の玄関先から祭りの様子を見守るだけでもいいですよ」と話して、それぞれのペースで関わっていただければと思っています。」
藤本さん(CN):「先日、お寺で開催された、中学校の吹奏楽部の演奏会イベントに参加しました。暑い日でしたが100人ぐらい集まっていて驚きました。普段から人と人をつなぐ活動をしているので、地域のお寺や公園で、小中学校の子たちが活動できるような橋渡しができたら、若い人や親子さんも集まれると思いました。」
清水さん(CN):「関西に、「はっぴーの家ろっけん」という多世代型介護付きシェアハウスがあるんですが、そこは地域に開かれていて、子どもたちが学校帰りに過ごしたり、高齢者が駄菓子を売っていたりして、多世代の交流が起きているんです。犬山でも多世代で集まる仕掛けを何か作れたら、もっといいなと思っています。」
岡田さん(CN):「私が住む町内ではないのですが、ご自宅の庭でバーベキューを開かれていた方がいらっしゃいます。始まりは、町内の同じ班の方を中心に声をかけて集まりだしたそうです。私はママさんや高齢者の方向けの場づくり活動もしているので、こうした日常の延長で、ほっとできる場所が増えていくお手伝いができたらいいなと思いました。」

●おわりに
和田さん(前町会長):「町会長は、会社員との両立は難しいと思います。行政と話すのも平日なので、なかなか休めない。町内会の運営は、特別なスキルがなくても運営でき、活動資料も含めて、分かりやすくバトンを渡せる仕組みが必要です。協働プラザにも相談しながら何かやっていけたらなと思っています。」
奥村さん(前区長):「今回このような場に参加し、次につなげたいと思って話を聞きましたが、協働プラザの働きかけがどう浸透していくのかが重要だと感じました。コミュニティナースの活動は多様で、地区ごとの課題も様々で、難しいことに取り組んでいることが分かりました。今年度の区長にも伝えていきます。ありがとうございました。」
●協働プラザより
今回の座談会を通して、地域を支える人たちの活動の裏側を垣間見ることができ、皆さんの「つぶやき」には、未来への「つながりの芽」となるヒントがありました。日々の暮らしの中から再発見できることは、まだまだたくさんあります。協働プラザとコミュニティナースは、一人ひとりの小さな気づきや、「こんなことができたら」という住民の皆さんの思いをお聞きし、それが地域をより豊かにする「つながり」になるよう、これからもサポートしていきます。
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上記の座談会内容は、協働プラザ広報誌「わんまるーむ」夏号の特集として紙面掲載したレポートです。ここからは、紙面ではご紹介しきれなかった座談会トークの続きをご紹介いたします。
●地域での情報伝達と“見える化”の必要性
清水さん(CN):私は犬山西地区に住んでいますが、サポートしている団体が犬山西ふれあいセンターで活動し始めたのを機に、私自身、初めてそのセンターがあるのを知りました。私のように知らない人も多いようで、認知度がもっと上がればと思うのですが…。ただ、地区の全世帯に回覧板が回るわけでもないようで、センターを管理している方々は、色々な人にもっと使っていただきたいと思っているのに来てもらえていないと言われていて、これは課題だと感じました。
奥村さん(前区長):昨年度に開催したお祭りでは、絶対にアンケートは必要だと思い、参加者側も運営者側もアンケートを行いました。参加者からは「来年もぜひ開催して欲しい」「涼しい時期に」など、様々な意見があり、区のメンバーにも報告しました。運営者側からは「来年もぜひやりたい」という人がほとんどで、やりがいを感じてもらえたようです。情報の公開では、どこに注目してほしいか、目的を持ってやることが大切だと思います。
和田さん(前町会長):昨年度の秋頃に町内でアンケートを実施したのですが、長く住んでいる人でも、町内の住民がどれくらいいるのか知らないというのが現状でした。そうした情報はきちんと管理していく必要があるかもしれませんが、町内によっては、会社業務のように厳密に管理するというよりも、どこか「ふわっとした感じ」で続いてきた部分があるように思います。そのため、いざ役員になると、「具体的にどうすればいいのか?」という話ばかりになると思うんです。引き継ぎ資料はありますが、資料に載り切らない情報がたくさんあると感じています。
●町内会の運営課題と改善アイデア
村元さん(現町会長):町会長の仕事は多岐にわたり、負担の重さもありなかなかなり手が見つかりません。次の会長へスムーズにバトンタッチができるよう、引継資料はできるだけ簡素化し、また新会長から要望があれば、前会長がサポートするオブザーバー制も取り入れています。
岩井さん(現町会長):そうですね、例えば、町内の中だけで規約を変更していても、市役所に届け出ていないと指摘を受けることがあります。引き継ぎの工夫として、マニュアルのようなものを作って、分かりやすくバトンを渡せる仕組みが必要だと感じています。
Nさん(当日参加):私は市外からの参加です。私が関わった自治会の事例では、「やらないこと」を決めることが重要だとなり、例えば祭りを実行委員会形式にするなど、仕事を減らす努力をしました。役割を整理して、自治会としての仕事が減ると、次の人が引き受けやすくなりますね。
和田さん(前町会長):町会長の仕事は本当にとても多くて、メールでのやり取りに切り替えるなど、効率化は図りましたが、業務の棚卸しをしても分担まではいかず、結局は一人でやっているような状態が多かったです。日々のゴミ出しに関する対応や総会の運営の他に、回覧板の作成などはもっと分かりやすいデザインを誰かに作ってもらいたいと思いました。AIツールの話を聞いて、文章を考える時に使えないかと思ったのですが、町内会のサポートとして事務局代行のようなものがあれば助かるのにな、と感じました。

●私たちの「つながり」再発見
~当日参加者&コミュニティナース~
岡田さん(CN):私は犬山へ引っ越してきた身なので、最初は町内の方の顔も分からず不安でした。ですが、ご近所の方々から声をかけてもらったことで、安心して暮らしてきました。地域とのつながりが本当に大事だと実感しています。
清水さん(CN):子どもの頃に社宅に住んでいたのですが、全世帯がお互いを把握し、困った時には助け合えるコミュニティができていました。私も、多世代で集まれて孤独を感じる人を出さないような仕組みを考えたいです。
Tさん(当日参加):私は地球環境に関するテーマで活動をしています。町会長や区長の方々の経験談は非常に参考になりますね。今日の話を聞いて、外部から来た人と地元の人との間の、つながりづらさがあるなと感じました。地域の活動を活性化するには、個人の趣味など、何か共通のきっかけで町内を超えてつながることも重要だと思いました。
Kさん(当日参加):私は犬山市出身のデザイナーです。私も、地域でのつながりの重要性を感じて、市民活動団体を立ち上げ、地域で何か「やりたい」人と「求めている」人をつなぐ活動をしています。今、地域に貢献したいという若い世代の意欲が確かに出ているなと感じているので、今日のお話をお聞きして、私たち団体も、積極的にまちの中のアイデアとニーズをマッチングしていこうと思います。
藤本さん(CN):マッチングと思うと、今回の座談会に参加して、地域の失われた機能、例えば人が集まらなくなった公園などが、学校などの外部と連携することで、再び機能を取り戻せるのではないかと感じました。多世代が集まれる場で、人々が自然につながる良いアイデアが改めて必要だと思いました。
Nさん(当日参加):今日のように、飛び入り参加もできて、知らない人とも話ができ、話を聞いてもらえる場は非常に良いと感じました。自分の課題や疑問を話してみることで、同じような課題に取り組んでいる人と出会える可能性があります。そんな素朴な会話から、新たなつながりや解決策が見つかることもありますね。

●協働プラザからのメッセージ:
地域と紡ぐ、これからの「つながり」
今回の座談会を通じて、町会長や区長の方々が、日々の業務に加え、住民がつながる場づくりやイベント運営においても、大変なご尽力をされていることがよく分かりました。皆さんの「本当にお困りのこと」や、それぞれの地区が抱える具体的な課題は、本日のような対話を通して実情をお聞きした上で、地域の方々と、協力したいと思う方々が、どう効果的につながっていくかが重要だと感じています。
そのためにも、「地域にはどんな人がいて、どんな協力ができるのか」を明確にすることが、私たち協働プラザの重要な役割であると改めて実感しました。
そして、お話にも出ていたように、若い方が活動に参加し、皆で盛り上がろうとする地区もあれば、そうではない地区もあるのが現状です。協働プラザは、そうした各地区の多様な状況に寄り添い、住民の皆さんが「自分たちの地域をどう守っていこうか」と思えるような地域に、そして犬山全体にしていくことが大切だと考えています。
今後も、協働プラザはコミュニティナースと共に、積極的に各地区の取り組みにも参加し、地域の皆さんの「つぶやき」を拾いながら、まちの中のつなぎ役として引き続きサポートしてまいります。皆さま、本日は貴重な対話の時間をいただき、誠にありがとうございました!
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